studio clip


産後、妻が大好きになった店

付き合ってた頃はブランド物が多かったが

ママになってからの服は殆どstudio clipだ

最後の外出も、途中でお店に寄った

『試着だけ』と言い何着か試着した

久しぶりに妻の楽しそうな顔を見た

『全部買えば?』と僕が言うと

『いいの?』とビックリした顔をした

いいの?の意味は僕には分からない

試着したものが7点もあったからなのか

退院の目処が立っていなかったからなのか

買っても着れることはないと察してたのか

でも『退院する頃には厚いかな?』

なんて言いながら選んでいたから

妻は退院して着るイメージを抱いていた

結果的には1点は妻の棺に入れ

6点はクローゼットにしまったままだ

あの日以来、2年半ぶりにお店の前を通った

どうやって息を吸えばいいのかと思うほど

苦しくなった

着たかったよね…

着せてあげたかった

着るために買ったんだもんね

でも僕は

着る機会はないかもと思ってしまっていた

あの時の自分がとても嫌になる

諦めていない妻と、諦めかけていた自分

余命なんて関係なかった

その日、その時、その瞬間を

信じて、諦めず、寄り添って

勇気と、希望と、安心感を与えてあげる

それが自分がするべきことだった

いつもそうなんだ

何もかもが手遅れで、後悔と反省だらけ

直接謝ることもできない

あなたに再び逢える日まで

あなたが生きたかった1日1日を

大事に生きます

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